第一章・二章:姫髪山に宿る仏縁
延暦二十二年(804年)、遣唐使として唐へ渡り、恵果阿闍梨より真言密教の正統を継承した空海は、帰国の途につく際、密教を広めるにふさわしい地を求め、自らの意志で三鈷と数珠を東の空へと高く投じました。
その数珠は、はるか海を越えて阿岐国(安芸国)姫髪山の老檜に見事に懸かりました。
後にこの地を訪れた空海は、自らが投じた数珠が懸かる檜を目の当たりにし、『こここそが仏法を広めるべき聖地である』と確信。山容が八葉の蓮華に似ていることから、この地を八葉山名峰院蓮華寺と名付けたのです。